人気No1
XL1200X フォーティーエイトは2011年の登場以降、ハーレーの中で最も人気の高いバイクです。
前後16インチホイールにファットタイヤを装着し、フォワードコントロール、チョップドリアフェンダーと、まるですでにカスタムを施したかのようなパーツ類にも関わらず、全体的なフォルムが崩れていないというスタイルが人気の秘密です。
1201ccという排気量を持ちながら、その出力は緩やかで、低いシート高も相まって街中でも非常に乗りこなし易いバイクとなっています。
このフォーティーエイトの良さは、とにかくスタイルにあります。
それ以外は足つきの良さくらいで、他は欠点だらけのマシンです。
ハーレーでありながら
スタイルの良さを象徴しているピーナッツタンクは、1948年に初めて採用をしたことから、この名前がつけられたほどであり、まさにフォーティーエイトを代表するものです。
ですがこのタンクの容量は7.9リットルと、1201ccの排気量のエンジンを支えるにはあまりに小ぶりで、満タンにしても約100キロほどしか走ることはできません。
そのためツーリングに向いているとはいえません。
ステップはフォワードコントロールされていますが、ハンドルの位置、シート形状などを考えると、長距離走行時にはシートだけで体重を支える形になり、とてもではないがお尻が痛くなってしまいます。
また高速走行時には、風圧に対し同様にお尻だけで堪える形となり、今度はシートを滑る形になります。
つまりフォーティーエイトはハーレーでありながら、ツーリングにはまったく向かないというバイクなのです。
ストリートファイター
ではフォーティーエイトに合ったステージはというと、実はシティユースに優れています。
1201cc、重量250kg、ロー&ワイドのボディですが、ハンドルの高さや切れ角があり、前後16インチは鋭角に曲がってくれます。
また迫力が足りないといわれる日本仕様のセッティングは、低速トルクと幅の広いトルクバンドを実現しており、長距離を走らないストリートユーザーにはまさにうってつけのバイクとなります。
またフォーティーエイトは新車には珍しく、バランスが崩れたバイクです。
上記のような欠点は、強いクセを産み、乗り辛くしています。
ではなぜそのような欠陥バイクは人気があるのでしょうか。
カスタムベースとして
ズバ抜けたインパクトとスタイルの良さが挙げられますが、それ以上に人気の基となっているのは、カスタムです。
通常ですとノーマルはクセがなく、カスタムを行うとクセが付きます。
ですがフォーティーエイトは、その逆にクセがあるからこそ、そのカスタムによりそのクセを取り除けるのです。
ノーマルのポジションに違和感があるのであれば、カスタムをして自分の好みに合わせれば良いのです。
ベースの持つ幅の広さ。
これがフォーティーエイトの人気の理由です。