スポーツスターXL883Rの特徴

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もう一つのアメリカン

ハーレーといえばロー&ロングのモデルが主流であり、直線を悠然と走るものだといわれています。
ハーレーはアメリカを代表するバイクで、アメリカンバイクにはもう一つの顔があります。
それはダートトラッカーです。

ケニー・ロバーツを筆頭に、ライバルであるフレディ・スペンサー、愛弟子であるエディ・ロードンやウェイン・レイニーなど80年代~90年代のWGPで活躍したアメリカンライダーはダートトラック出身者です。
その走りはそれまでのヨーロピアンライダーと違い、タイヤをスライドさせる走法で、タイヤが滑ってもお構い無しにアクセルを開けていくというものでした。

ダートトラックは、舗装されていない土や砂、砂利のオーバルコースを走るレースで、当然タイヤはグリップせず、ハンドルを切りカウンターを当てて曲がっていきます。
そのためマシンはカウンターを当てやすいように、ハンドルは高めのポジションになっているのが特徴です。

スポーツスターXL883Rは883ワンメイクのダートトラックレーサーをモチーフとして2002年に登場しました。
2004年にニューエヴォリューションモデルに進化し、新設計のフレーム及びラバーマウント化されました。
2008年にはインジェクション化され環境問題に対応すると同時に、日常使用にも対応されています。

ダートラマシン

スポーツスターXL883Rはモチーフとしてダートトラックレーサーを用いているので、他のハーレーのマシンと違い、車高が高いのが特徴です。
ハーレーの特徴ともいうべくロー&ロングは直線はゆったりと走れるのですが、コーナーではすぐにステップやマフラーが接触します。
バンク角がないのです。

XL883Rはその車高の高さゆえに、バンク角を稼いでいます。
機械的な機能に最新のものはありませんが、フロントには883シリーズ唯一のダブルディスクを装備し、ストッピングパワーは十分確保しています。

ハーレーにしては小柄な883ccという排気量ですが、V型2気筒らしくトルクバンドは広く、インジェクション制御と相まって非常に扱い易いエンジン特性を持っていますので、街中からワインディングまで幅広く利用することができます。
ハンドルの幅が車体の割りに広く感じますが、これはダートラモデルの特徴でもあり、カウンターを当てやすい位置だともいえるでしょう。
かなりシンプルなマシンですので、カスタムのベースとしても楽しめますし、他のハーレーとは一味違ったカスタムが出来るモデルです。

ダートトラックゆえの欠点

車体的に優れたXL883Rですが、他のハーレーと比べ欠点があります。
それはダートトラックをモチーフにしてあるがゆえに、コーナーには優れていますが、逆に直線では弱いということです。

路面状況をダイレクトに伝えるサスは、ゆったりと走るのには向きません。
またコーナー重視のポジションゆえに、長距離を真っ直ぐ走るには向いてないともいえるのです。

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